みんなで創りあげる、学校行事 2023.3.7

第56回卒業式が執り行われました。

やっとこの日が来ましたね。

高崎 麻美

3月4日は第56回卒業式でした。
卒業式前日まではお天気も良く、雪も溶け始め路面が見えていました。しかし当日、朝から雪が降り、路面には雪が積もっていました。さすが56期というのでしょうか。最後まで何があるか分かりませんね。それでも大雪にはならず雪はやみ、穏やかな一日となりました。

56期生のみなさん、そして保護者のみなさま、ご卒業おめでとうございます。
56期生が必ず言われることは「コロナで大変だったね〜」だと思います。それと同時に「コロナがなかったらね〜」もよく言われた言葉なのではないでしょうか。
確かに“コロナがなければ”普段通りに4月から学校が始まり、入学式も行い、入学してきたばかりの生徒に「マスクつけてー!」と口煩く言う必要もなかったかもしれません。
大人は“コロナがなければ”と思うかもしれませんが、そういった手探りの状態の中でも、生徒達はZOOMやSNSを通して同級生、先輩達と繋がり、コミュニケーションをとり、それは私たちが知っている通常通りではなかったかもしれませんが、彼達なりに学校生活を楽しもう、少しでも早く北星余市の一員になろうとしていたのではないでしょうか。その当時の生徒会や先輩達の姿を見て北星余市の雰囲気を感じ取ってくれていたと思うし、そうしてもらったことで少しずつ不安がとれてきたのではないかなと思います。

きっと、学校再開のお知らせを聞いた時はみんな「やっと!!!」と思ったことでしょう。私たちにとっても長かったです。特に人との関わりを大事にしている北星余市にとっては、本当に厳しく難しい状況でした。
今まで当たり前だと思っていた学校生活が当たり前ではなかったこと。対面でコミュニケーションをとれることがこんなにも大切で嬉しいこと。改めて大切なことは何かということが、それぞれ問われた期間だったように思います。
生徒のみんなも早く学校が始まらないかなというもどかしさと、このままだったらどうしようという不安もあったと思います。おそらく保護者の方も同じように不安を抱えていたと思います。
ただでさえ不安な中、北星余市に入学しようと決めた矢先に休校。きっとみなさん悔しい思いもあったのではないかなと思います。それは私たちも同じです。
もしかしたら、生徒のみんなも保護者の方も思い描いていた高校生活とは違うところもあったかもしれません。
それでも「コロナがなかったらね〜」というネガティブな言葉は聞こえず、マスクをしていても分かるぐらいの笑顔で楽しく過ごしていたみんなが印象的です。
コロナ、コロナと言うのは嫌ですが、そういった状況の中でも生徒は変わらずに学校を楽しみ、周りと繋がり、ここでの高校生活を楽しんでくれていました。もちろん楽しいことばかりではなかったと思います。人と関わるということは必ず何か起こります。それでも逃げずに物事から向き合ってきたみんなを素晴らしいと思います。
今までにないスタートでしたが、卒業まで辿り着いた事、胸を張ってください。

保護者のみなさまも北星余市を選んでいただき、ありがとうございます。ここに来るまでにそれぞれの葛藤があったと思います。親子共々、悩み苦しみ、その果てにここ余市に来てくれました。そんな不安な中、始まる前からの休校で更に不安を感じたと思います。行事への参加やPTA活動が制限される中で、保護者同士での関わりも難しかったかもしれません。それでも学校に来た時のみなさんに元気をもらいましたし、やはりPTAあっての北星余市だなと改めて感じました。ここまで支えてくださり、本当にありがとうございました。

卒業はゴールではなく通過点です。これからが本当の始まりです。これからの人生の方が確実に大変なことだらけです。でも、ここでやり抜くことが出来たみなさんならきっと大丈夫。大変なことにも逃げずに立ち向かい、進んでいってください。
本当に心から卒業おめでとう!
前置きが長くなりましたが、卒業式当日の様子をお届けします。


受付にいる福田先生に「それどうなってんの?」と言われていた生徒。カラフルでとっても綺麗。
北星余市には制服がないので、卒業式には様々な衣装が並びます。今年の男の子はスーツ姿が多かったですね。この日のために楽しみにしていた髪型と服装で、みんな卒業式を迎えます。
服装だけではなく、みんなの凛とした表情や自信に満ち溢れた顔が、より一層格好良さを増しています。

教室では先輩達の胸にコサージュを着ける後輩達。後輩達もちょっと緊張気味。

開式前に教室で。ゴリポンこと菊地先生は今年度で退職です。最後の担任生活、どんな思いだったのでしょうか。


いよいよ、開式です。パーテーションで区切られた裏側では、こんな感じで3年生が待機していました。

讃美歌を歌い、聖書朗読、祈祷が終わったら、いよいよ卒業証書授与の時です。担任から名前を呼ばれるのもこれが最後です。毎年この瞬間はなんだか緊張します。

笑顔で卒業証書を受け取る者もいれば、少しウルっとした表情の子も。当たり前ですがみんな嬉しそう。ここまで長かったですよね。


A組全員の授与が終わった後、クラスの子達が壇上にあがり菊地先生を呼びます。

そして何とみんなの集合写真と「ゴリポン大好き」の文字が書かれた枕のプレゼント!「いつ作ったのよ〜」と菊地先生もびっくり。みんなからの愛を感じますね。菊地先生の愛情が伝わっていた証拠ですね。

続いて、B組の番です。入場から泣いていた初担任の菅野先生。みんなの名前を呼ぶ時になり生徒から「大丈夫か!泣くの早いよ!」と突っ込まれていました。それでも涙を堪え、最後にみんなの名前を呼びます。

「みんなありがとうー!」「おばちゃん、お世話になりました!」など、思いの丈を叫ぶ生徒もいました。普段はなかなか言えないけど、この日は特別ですね。

そしてB組も全員の授与が終わった後に、みんな壇上にあがり菅野先生が呼ばれました。
B組からのプレゼントは菅野先生が大好きなお米でした。さすが担任のこと、よく分かっていますね。

その後は精皆勤賞の授与です。この学年は受賞した生徒がとても多かったです。遅刻、早退、欠席もしないなんて、本当に素晴らしいことです。精皆勤賞を受賞したみなさん、おめでとうございます!
その後は今堀校長の式辞です。みんな真剣に耳を傾けていました。


みんなで校歌を歌います。校歌をみんなで歌うのもこれが最後です。


式も終盤となりました。続いて、在校生からの送辞です。
3年生という先輩の偉大さ、そして大切さ、自分たちにとってとても刺激のある先輩たちだったということ。後輩から3年生への熱い思いが伝わってきました。


そして答辞です。前日まで悩みながらも何とか書き終えたようです。とても緊張している様子でした。
3年間を振り返り、当時の記憶を蘇らせながら、時に笑い、時に涙しながら、みんな聞いていました。
みんなでここで頑張れたこと、そして後輩へ伝えたいこと。ここから私たちは旅立っていくんだ、頑張ろうという力強い思いも伝わってきました。素敵な答辞をありがとう。




その後は教員からの歌の贈り物です。毎年「嵐」と「みんなのうた」という歌を歌います。歌に思いを乗せて、、みんなにも伝わったかな。

最後に讃美歌をみんなで歌います。キリスト教の本校では、讃美歌もみんなもう歌い慣れましたよね。

笑いと感動に包まれた卒業式も、ついに終わりの時。3年生退場です。
毎年、在校生や卒業生、寮の管理人さん達などが列を囲み、卒業生に花束を渡すのが恒例となっています。みんなからの気持ち、嬉しいですね。
心なしか入場の時に比べて、堂々とした顔つきに見えます。ここで過ごしたことの重みを感じます。


改めて56期生のみなさん、ご卒業おめでとうございます!これからのみんなの人生が素晴らしいものになりますように。新たな出発点として、頑張れみんな!これからのみんなを応援しています!


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