1年A組、やっさんのクラス。パッション炸裂から後片付けの日の黒板まで。
学校祭当日の様子は昨日で終わりましたが。
こちらの記事で、安河内先生のパッションが炸裂した様子をお伝えしました。
これ、合唱コンクールに向けて、人と人の思いが交錯する中、頑張っていこうよ!と訴えかける様子です。
人が集まるといろんなタイプの人間が存在しますよね。おとなしい子、元気のいい子、引っ込み思案な子、積極的な子、地道に取り組む子、思いはあっても地道が苦手な子、しきるのが得意な子、雰囲気作りが得意な子、みんなの前では積極的ではなくても冷静に全体を見渡して事柄を正確にみている子。
特に北星余市では、おとなしいタイプの不登校経験をした子、ちょっとやんちゃしてた非行経験のある子、いわゆる進学校で勉強をバリバリしていた子、部活動に精を出していた子、いわゆる発達障害と診断されて特別支援学級に所属していた子、いろんなタイプの子が集まっているから、なおのこと、集団となるとそれが顕著に現れます。
このパッション炸裂しているとき、安河内先生に何があったのか聞きました。
要は「あの子ら、やるやるっていっているけれど、全然やってないじゃん。口だけじゃん!」っていう思いを持った子らと、「そっちだって積極的に動いてくれれば助かるのにそうじゃないじゃん!」っていう子らと、その周りに1年生だからやる気のない子もいたり、苦手だなぁと消極的な子もいたり、やってみたいけれど何をどう関わっていったらいいかわからないと躊躇している子もいたりの状況で、クラスの人間関係がうまく回っていない状況だったのだそうです。
往往にして、人は自分に正義があると、それが正しいと思いがちです。「自分は一生懸命地道に頑張っている」という正義があると、そうしていない人たちを攻めてしまう。「みんなの雰囲気を盛り上げよう頑張っている」という正義があると、それに乗ってこない人たちを攻めてしまう。大人でもそれは一緒です。
そんなとき「あーーー、もうやめやめ。この集団、ダメだわ。真面目にやってるの馬鹿らしいわ」となってしまいがち。
けどね、そこをね「そうじゃないんだよ。一人一人が相手の思いを汲んで、一人一人が歩み寄りながら、創り上げていこうよ」と訴えかけているのが、上の安河内先生の様子なんです。
このとき、安河内先生に「で、話し合いはその後どうでした?」と聞きました。
「いやぁ、、、話し合いではまとまらなかったよね。俺が一方的に話す形で終わっちゃった。けどね、やり続けるしかないから。この後は、一歩一歩事柄を進めていくしかないからね」
といっていました。
ふとね、職員室を見渡すと、本当に小さくヘドバンしている安河内先生がいるんですよ。
職員室の喧騒の中、一人集中して合唱曲を聴き込むやっさん。
そのあとも、折々でどうしたらうまくいくか、生徒たちになんて伝えたらいいかを一生懸命試行錯誤している様子が伺えます。
僕はクラスでの様子まで追うことはできませんでしたが、こうして担任も合唱コンクールに向き合い、共に考え、共に頑張って、きっとその思いや、どうしたらうまくいくかを伝え続けていったのだろうと思います。
この様子だと、絶対、家でも口ずさんでるな。ご家族の耳にもこのフレーズが残るくらいにな。
こちらは学校祭前日、15日12:00頃の合唱練習の様子。そうやって乗り越えて、ここまでたどり着いて。
当日の合唱の様子。遠くから撮っていた生徒から動画を提供してもらいました。指揮者と伴奏者と19名の歌声。
この中には中学校に行けなくてこうした行事が初めての子も、今まで「そんなのかっこ悪い」と避けて来た子もいます。入学して半年の北星生活を経て1度目の学校祭で披露した歌声です。
そして、思わず舞い降りて来た最優秀賞。賞のために頑張っているわけではないけれど、そうやって乗り越えて歩んで来た証の一つです。
この右の子、指揮者をやっていた子ですけど、地元でお世話になった中学校の先生に連絡を取って楽譜を送ってもらったんだって。楽譜って合唱においては大切な要素になるからね。送ってくれた先生にも感謝だね。
合唱コンクールに向けて曲を決めて「みんなで頑張ろう!」と意気込んだ矢先。
「あいつらやる気ない!」「あいつら口だけだ!」
「いやいや、俺ら一生懸命仕切ってんじゃん!意見言わないのそっちじゃん!」
「いやいや、いうだけで大したこともしないで、地道に頑張ってるのはこっちだよ!」
なんて、そんな思いのすれ違いがあって。
攻めあってても仕方がない。お互い目指しているものはひとつ、いいものにしたい、そういう思い。担任も含めて、クラスみんなで取り組んだ合唱は、最後、よいものをもたらしたと思います。
諦めたらおしまい。一歩一歩、進んでいくしかないもんね。
なんか、この歌に、そんな歌詞があったね。そういえば。素敵な歌だし、それに一歩近づけたみんなも素敵だ。
そして、その末に書かれた黒板一面の文字。
学校祭後片付けが全て終わった校内をプラプラと歩いていたら、1年A組の黒板に書かれてありました。
「シルバーウィーク明けはもっと仲良くしていこーね(*^▽^*)」
もっともっと、素敵なクラスにしていってね。
一人ひとりが存在できる、輝ける、みんなで何かをするとなったらそれを結集できる、仲の良い素敵なクラスに。
みんな、やっさん、お疲れ様です。
こんなことが、きっと、他のクラスでも展開された学校祭だったと思います。
さ、明日1日、しっかり休んで、また月曜日から学校生活頑張ろうね〜!