知識を活かす、授業の様子 2019.7.8

今日は2Bで研究授業がありました

「価値観」って? 教科書・清兵衛と瓢箪をよんで

今堀 浩

今日は、福田先生が2年B組で研究授業を行いました。

研究授業とは、「担当になった先生が実際に授業を行い、その授業を見たほかの先生たちから評価や指摘をもらい、その内容を活かして今後よりよい授業にするためのもの」です。簡単に言うと、授業内容や展開、質問などに対して「この質問わかりにくかったから、もっと別の言い方にした方がいいよ」とか、「このテーマってもっと深めることができるから時間を取って大切に扱いたいところだよね」、「なかなか挑戦した授業展開だった。今後も続けてほしい」などなど、いろんな意見を出し合ってそれぞれの先生たちも刺激をもらう大切な機会です。

さて、今回授業が行われたのが2年B組。福田先生のクラスです。

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出席を取ります。その後「脳トレ」という事で、ちょっとした頭の体操です。今回の問題は…

  〇②〇ル ← あやつる

  ③〇ル ← すわる       〇や数字の部分には文字が入ります。

  〇①ル ← ふむ        では、①②③でできあがる単語は?  

という問題です。多くの生徒が頭を悩ます中で、2〜3人の生徒が「わかった!」と反応。見に来ていた先生たちは全員「???」でした。やはり子供たちって頭が柔らかいんですね。みなさんは、わかりましたか? 答えは最後に。

たくさんの先生たちが授業を見るので、生徒はもちろん福田先生もちょっと緊張気味。空いている席に座っている今堀に「今日の授業、ちょっと気合い入ってるよ。プリントもいつもより力はいっているし」と教えてくれた生徒がいました。当然です。今堀も以前研究授業をしたときは、前日イメージトレーニングやらプリントの再点検を何度もくりかえした記憶があります。それでも、うまくいくところはいくし、失敗するところは出てくるし。結局普段の授業とあまり変わらず、ちょっと気を利かせてくれる生徒の優しさがすこ〜しだけ反映されてほっとした事を思い出しました。

さて、福田先生の授業です。教材は「清兵衛と瓢箪」(志賀直哉)です。あらすじはこうです。

清兵衛は12歳の小学生。瓢箪が好きでずっと磨いているような少年。その姿を父は快く思っておらず、ある日父を訪ねてきた客に「もっと変わった形のものを集めろ」と言われたことに反発して父を怒らせてしまう。ある日見慣れない店でいい瓢箪を見つけ清兵衛は10銭でその瓢箪を買う。それ以来授業中も机の下でそれを磨いて過ごすが、ある日教員に見つかり没収される。教員は清兵衛の家を訪ね、母にそのことを告げ、父に伝わりすべての瓢箪が壊されてしまう。没収された瓢箪は教員から小遣いさんに渡る。お金に困った小遣いさんは骨董屋に50円で売るが、その後、骨董屋は豪家に600円でその瓢箪を売った。だが誰もそのことは知らない。清兵衛はそれから絵を描くことに熱中するが、父はそれも面白くない。

なんだか切ない感じがします。清兵衛の趣味に対して父は「子どものくせに」という見方をしてしまい、理解できないんですね。でも、こういう構図って似たような事ありますよね。子どもの関心事に対して理解ができなかったりすると、大人は批判したり止めたりと。なんだかこの作品を通して、いろいろ考えてしまいました。

そして、本間先生は「どんな話なんやろ?」と気になったようで、生徒から教科書を借りて立ち読みをしています。

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話を戻します。福田先生、ここで4人ずつくらいのグループに分かれるように指示を出しました。

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「価値観ってどうやって身についたの?」「価値観に優劣ってあるのだろうか」というテーマで、グループごとに話し合いを進めていきます。ただ、このテーマってどこまでも深めることができるし、いろんな見方があるので10分や15分では話がまとまらない感じでした。「親の影響ってあるよね」「環境がそうさせるんじゃないの?」。「優劣というか、良いも悪いもないよね。その違いを戦わせることで、新しい発見もあるし。誰かを傷つけたりしない限りは、どんな価値観もありじゃない?」とか。

「なかなかたいしたものだ」「それ、もっと深めてみてよ」「他の子はどんな風に考えるの?」と、そんなこと考えているうちに時間切れとなりました。福田先生はグループごとの発表も考えていたようですが、今日はそこまでは行けません。1学期の授業も残すところ水曜日まで。さて、明日からの展開で1学期中に間に合うのでしょうか? 

 

では、先ほどの「脳トレ」の答えです。「あやつる」のは、ハンドル。 「すわる」のは、サドル。 「ふむ」のは、ペダル。

答えは、だんさ=段差 となります。 ホント、ひらめきが勝負ですね。

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