理念や指導方針
小学校の中学年から学校に行けていなかった子、勉強を何のためにするのかわからずやる気のなかった子が多く入学してきます。やってこなかったのだから、わからないのもできないのも当たり前。「わからない」からこそ学びます。そのために学校はある。やらずにできる人はほとんどいません。やってこなくてできないのは恥ずかしいことではありません。今から、いちから一緒に頑張りましょう。
中学校の勉強がすっぽり抜けていたとしても、人より3年間遅れているだけ。人生80年のたった3年です。ゆっくりじっくり学びなおして力をつければ、そのうち追いつきます。「ウサギとカメ」のお話のようなものです。
必要なのは「やろう」という意思。私たちはその意思を大事にします。何のためにやるのかわからなかったり、ついて行けなかったりで嫌々やっていたあの頃よりも、「自分の将来のために一から頑張ろう」という意思がある今が大事。「わからないこと」をわかっている人は強い。「わからないこと」を恥じることは「だから今から頑張ろう」という意思に繋げればいい。
「こんなわからない自分はもうダメだ」なんて思う必要はありません。
私たちはあなたの「わからない」を大事にします。九九からでも、アルファベットからでも、一から頑張りましょう。
北星学園余市高等学校では勉強だけが人間の価値を表すものではないと考えています。「学校は勉強をするところ」はその通りですが、同時に「人間を育てるところ」でもあります。成績の良し悪しがその人の評価になり、それに伴う進学先が成果になる風潮が世の中では強いですが、北星学園余市高等学校では違います。
勉強ばかりできていたって、人への優しさが足りなかったり、人との関わり方が未熟だったりしていては十分とは言えません。その子の良さがどう発揮されるべきか、その子の未熟な部分をできるだけ幅を持って育ててあげることができるか。北星学園余市高等学校で大切にしたいのはそこです。
だから、勉強ができないことは気にしないでください。その子がその子なりの自分のあり方を少しずつ見つけられて来たとき、自信とともに、必要な勉強の力は自然と身について行きます。勉強の力が大きく伸びなくても、その子の良さを活かして生きていく方法を考えます。
そうして勉強を一から頑張った末に、生徒たちはしっかりと進路をつかんでいきます。大学・短大進学者が4割、専門学校進学者をいれると7割の生徒たちが進学をします。3年間で培った学力を持って、自分のやりたいこと興味のあることを目指して新たな道に巣立って行きます。
【過去5年間の進路グラフ】