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実生活について

卒業生からのメッセージ

北星を卒業して一年。
北星での生活で「人に対する見方」を学んだと振り返ってみて思いました。

私は、小学校の頃から不登校を繰り返して特別支援学級に在籍したまま中学校を卒業し、専門科がある高校に入学して挫折したことがきっかけで北星に編入しました。
そして、私は1年生の秋に編入したことから北星生活が始まったのですが、2年生のクラス替えが私の転機でした。

新学期が始まってすぐ、春休み中に謹慎していたクラスメイトの反省文を聞くことになり、地元での生活では考えられない程の同級生のヤンチャさに「このクラス終わった…」と密かに絶望していました。さらに授業中はうるさかったし、特有のノリや、男の子達の見た目が怖かったからです。
でも、私が人の良いところに注目するようになってからは、彼らに対するマイナスなイメージはなくなっていき、人の良いところを見つけようとしたことで、新しい人物像が見えてきて、なぜか相手との関係も良くなっていったように思います。

2年生で経験したクラス委員のおかげで、クラスの人と関わる機会が定期的にありました。その度に私の中の怖いヤンチャボーイズと向き合う出来事があれば、その人の良いところを探すようにしていました。

2年生の文化祭前。そっけなくて、いつも気怠げで、授業中は寝てるかスマホをいじってるような男の子と一緒にプリキュアの衣装を作りました。
すごく計算が速かったので、聞いたら昔そろばんの習い事をしていたから暗算が得意なこと。私のおやつを渡したら気に入って、作業に精を出すこと。手先が器用でミシン縫いが上手なこと。一緒に自販機に行ったら「いつもありがとう」と飲み物をくれたこと。いつもすぐ帰りたがるのに、文化祭の前日は夜遅くまで残ってくれて一緒に完成させたこと。
些細なことでも、このとき知った彼のことを集めたら自分の中で、新しいその子の全体像ができていました。

人の良いところを見つけられるようになるまで簡単ではなかったけれど、見つけられた時、何故かとっても嬉しい気持ちになります。そして、誰かにその人の良いところを伝えたくなる衝動に駆られるのです。私の担任の先生はそれを嬉しそうに聞いてくれました。それがとても心地よかったのを覚えています。

最後に、「偏見」や「決めつけ」って、もったいないと私は思います。
無意識に刷り込まれている自分のなかの方程式で、何も知らない相手のことをあたかも知ったように決めつけてしまう。
周りの雑音(ウワサ、悪口、他人の評価)に惑わされず、自分自身で相手と関わってから判断できるようになると人間関係が豊かになる気がします。
最初に相手を決めつけてしまったとしても、どうかその印象に捉われずに人と関わり続けてほしいです。

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