実生活について
まずこの答辞を考えている時、卒業するんだなって実感はなかった。でも、今こうして前に立つと一気に実感と緊張が出てきてびっくりしている。そして今、3年前不安を抱きながら入った北星余市の生活が終わろうとしている。
まず入学式。個性の強い色々な人がいた。赤髪のスポーツマン。着物、着ている子。人生で初めて見たヤンキーみたいなやつ。メイク濃いギャル。これを聞いただけで、北星余市濃いなって分かると思う。
田舎から来た俺にとってこの光景はものすごく衝撃的で絶対友達できねぇと内心ビビっていた。どっから来たかも分からない人達と本当に3年間うまくやっていけるのか不安ばかりなのに、何の因果か1年時の担任は数学マッチョの成田。数式は筋肉とか意味分からないことを言う担任と濃すぎるメンバーと共に1年目が始まった。正直、この段階でくる学校ミスったかなと思った。
でも、なんだかんだ友達出来ないと思っていた俺にも友達が段々出来て、イヤホンして大人しくしている日々から、休み時間に友達と話す日々に変わった。
そして気がついたら2年生。クラス替えもあり、1年の時に関わらなかった人達と関われるように。担任も変わり、2年生からは異性のタイプはクマみたいな男といつも言っているきえちゃん。
2年になってからは自分達にも後輩ができ、気持ちにも少し余裕が出来たのか、学年全体が明るい雰囲気になっていったと思う。スポ大の練習、学祭のテーマ決め、合唱練習などなど。
1年時にクラスでちゃんとまとまって出来なかった事が1年経ってから少しずつ出来るようになっていったのが嬉しかった。
そんなこんなで2年生もあっという間に終わり、とうとう3年生。
3年生になんてなりたくなかった。進路を考えないといけないし、1番上の先輩としての行動とかも考えないといけないし、色々と面倒くさいと思いながらも、最後の1年が始まった。
それと同時に新しい試みとして生徒会の会長に立候補した。前期ってこともあり、行事は多いし慣れないし、朝起きれないのに挨拶運動もある。企画を考えたり色々大変だった。学校行事を運営するのってこんな大変なんだって思い知らされた。
全部は実行できなかったかもしれないけど、行事が終わった後の達成感はものすごく良かった。
今、楽しかった事とか話したけど、その反面苦悩も結構あった。
1年からの友達が3年になって辞めちゃったり、ずっと居るやつが急に辞めるって言い出したり、謹慎めっちゃ入るやつが一向に落ち着かなかったり。止めようと思っても自分の力不足で謹慎入っちゃったりして不甲斐なさを感じることも沢山あった。止めれたけど、もうちょっとこう出来たらって叱られた事もあった。あいつはああいうやつだからで放っておいた事もあるし、もう自分が何言おうと、どうも出来ないって諦めたりした事もあった。
それは友達関係だけでなく生徒会でもあった。
何かみんなで意見をまとめないといけない時、みんなで言い合いをした時、あいつはああいうやつだから、うちらで意見まとめようとか。この時は諦めたり、もういいやって気持ちがあったけど、今思うとやっぱりあの時止められてたらとか、相談のるとか出来ていれば、もう少し結果は変わっていたのかなと思う。
この学校では人と深く関わらないようにするのは無理だった。
こんな楽しいことも嬉しいことも、時には嫌だったりしたこともあった濃い北星余市の3年間が終わると思うと、やっぱりどこか寂しい。このメンバーでの学祭とかスポ大、ホームルーム、授業がないって考えると、今まで当たり前だと思っていたものは全部いい思い出だなって振り返れる。こうやって振り返れるのもこのメンバーと担任のきえちゃん、成田のおかげ。ありがとう。でもこれで全部がバイバイってわけでもないし、いつかみんなで集まって思い出話しよう。
最後!1、2年のみんなに一言。
前期の生徒会とかもそうだし、最高学年として来年入ってくる1年生を引っ張っていけるのは3年しかいないと思う。しかも2年生めっちゃみんな元気あるし、学年自体のパワーあるから安心して学校を任せられます。頑張って!
この後、まだ卒業式は続くわけだけど俺含め卒業生のみんな、この卒業式めっちゃ楽しも!悔いなく最後まで笑って終わろ!3年生OK?
この3年間本当にお世話になりました。人として成長できたのは、この学校のおかげだと思っています。ありがとうございました。