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2024.4.2

この学校だから思えたこと

2023年度卒業式答辞 今 蒼太2023年度3年生

まずこの答辞を考えている時、卒業するんだなって実感はなかった。でも、今こうして前に立つと一気に実感と緊張が出てきてびっくりしている。そして今、3年前不安を抱きながら入った北星余市の生活が終わろうとしている。

まず入学式。個性の強い色々な人がいた。赤髪のスポーツマン。着物、着ている子。人生で初めて見たヤンキーみたいなやつ。メイク濃いギャル。これを聞いただけで、北星余市濃いなって分かると思う。

田舎から来た俺にとってこの光景はものすごく衝撃的で絶対友達できねぇと内心ビビっていた。どっから来たかも分からない人達と本当に3年間うまくやっていけるのか不安ばかりなのに、何の因果か1年時の担任は数学マッチョの成田。数式は筋肉とか意味分からないことを言う担任と濃すぎるメンバーと共に1年目が始まった。正直、この段階でくる学校ミスったかなと思った。

でも、なんだかんだ友達出来ないと思っていた俺にも友達が段々出来て、イヤホンして大人しくしている日々から、休み時間に友達と話す日々に変わった。
行事を重ねるごとにクラスの雰囲気も変わり、みんなと話せるようにもなった。こう思うと1年の時は不安ばかりだったけれど、気がついたら生活にも慣れて、馴染めてきた時かなと思う。


そして気がついたら2年生。クラス替えもあり、1年の時に関わらなかった人達と関われるように。担任も変わり、2年生からは異性のタイプはクマみたいな男といつも言っているきえちゃん。

2年になってからは自分達にも後輩ができ、気持ちにも少し余裕が出来たのか、学年全体が明るい雰囲気になっていったと思う。スポ大の練習、学祭のテーマ決め、合唱練習などなど。

1年時にクラスでちゃんとまとまって出来なかった事が1年経ってから少しずつ出来るようになっていったのが嬉しかった。でも、いい成長ばかりじゃなくダメな事もあった。絶対バレてるけど、バレてないと思って授業中にスマホいじったり、友達とゲームしたり、うるさくなったり。真面目に授業受けてた人、まじでごめんなさい。
まぁそんな事もあった2年生だけど、めっちゃ生き生き出来て良かった!純粋に学校楽しめて良かった!喋ったことない人と喋ってみたり、仲良いやつの事もっと分かってきたり楽しかった。見た目怖いけど、実はめっちゃ友達思いのやつとか、普段優しいけど怒ったら怖いやつとか、実はめっちゃ繊細なやつとか色んな人が居て良いっていうのを、この時に気づけた。これに気づけたのも学校が楽しくなってきたのも、今いるみんなのおかげだと思う。ありがとう。

そんなこんなで2年生もあっという間に終わり、とうとう3年生。
3年生になんてなりたくなかった。進路を考えないといけないし、1番上の先輩としての行動とかも考えないといけないし、色々と面倒くさいと思いながらも、最後の1年が始まった。

それと同時に新しい試みとして生徒会の会長に立候補した。前期ってこともあり、行事は多いし慣れないし、朝起きれないのに挨拶運動もある。企画を考えたり色々大変だった。学校行事を運営するのってこんな大変なんだって思い知らされた。
でも、今考えるとやって良かったなと思う。学校の様子を客観的に見れるし、意見していた側から実行する側になって、みんなが何を求めているのかとか色々考えられた。

全部は実行できなかったかもしれないけど、行事が終わった後の達成感はものすごく良かった。
特に生徒会として初めて臨んだ北星祭。これはもう一番思い出に残ったと言っても過言ではないし、多分みんなにもめっちゃ思い出に残ったって言ってもらえる北星祭に出来たと思う。
中庭企画とか参加してくれた人数も多かったし、みんなのクラスの出店がそれぞれ輝ける雰囲気作りも出来たと思う。
そして最後の花火!あれはもうやばかったでしょ。北星に来て一番感動した。企画してくれた浅野パパはじめ、PTAの皆さん本当に感動しました。ありがとうございました。

 

今、楽しかった事とか話したけど、その反面苦悩も結構あった。

1年からの友達が3年になって辞めちゃったり、ずっと居るやつが急に辞めるって言い出したり、謹慎めっちゃ入るやつが一向に落ち着かなかったり。止めようと思っても自分の力不足で謹慎入っちゃったりして不甲斐なさを感じることも沢山あった。止めれたけど、もうちょっとこう出来たらって叱られた事もあった。あいつはああいうやつだからで放っておいた事もあるし、もう自分が何言おうと、どうも出来ないって諦めたりした事もあった。

それは友達関係だけでなく生徒会でもあった。
何かみんなで意見をまとめないといけない時、みんなで言い合いをした時、あいつはああいうやつだから、うちらで意見まとめようとか。この時は諦めたり、もういいやって気持ちがあったけど、今思うとやっぱりあの時止められてたらとか、相談のるとか出来ていれば、もう少し結果は変わっていたのかなと思う。

この学校では人と深く関わらないようにするのは無理だった。
人と広く浅く関わることも出来たけど、寮に入ってからたくさんの人と深く関わるようになって学校が好きになった。これは他の学校に行っていたら思えないことだと思う。この学校だったからそう思えた。

こんな楽しいことも嬉しいことも、時には嫌だったりしたこともあった濃い北星余市の3年間が終わると思うと、やっぱりどこか寂しい。このメンバーでの学祭とかスポ大、ホームルーム、授業がないって考えると、今まで当たり前だと思っていたものは全部いい思い出だなって振り返れる。こうやって振り返れるのもこのメンバーと担任のきえちゃん、成田のおかげ。ありがとう。でもこれで全部がバイバイってわけでもないし、いつかみんなで集まって思い出話しよう。

最後!1、2年のみんなに一言。
まず1年生。次は早くも2年になって後輩ができるわけだけど、後輩には優しくね。まじで。次の3年生を見習いながら頼ってもらえる先輩になって下さい。
次、2年生。とうとう最後の1年が来月から来るけど、みんなはもう3年生になる心構えは出来てるよね?
前期の生徒会とかもそうだし、最高学年として来年入ってくる1年生を引っ張っていけるのは3年しかいないと思う。しかも2年生めっちゃみんな元気あるし、学年自体のパワーあるから安心して学校を任せられます。頑張って!

この後、まだ卒業式は続くわけだけど俺含め卒業生のみんな、この卒業式めっちゃ楽しも!悔いなく最後まで笑って終わろ!3年生OK

この3年間本当にお世話になりました。人として成長できたのは、この学校のおかげだと思っています。ありがとうございました。

202432
57期卒業生代表 今 蒼太

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