北星余市を紹介、生き方を考えるウェブマガジン
2019年8月発行
星しんぶん 第4号
hoshiii
おおきな木
シェル・シルヴァスタイン(著) / 村上春(訳)
「人の気持は変わるもの、変わったっていいんだよ」と言われてホッとしたことがあります。成長とともに、変化していく自分がいるけれど、それは変わらない愛情をもってずっとそばにいる人がいるから、安心して変わることができるのだと思うのです。そんな、ことを気づかせてくれる大好きな本です。
(中村希絵子)
愛のために
奥田民生
こんな私にも見掛け倒しの流行歌をただ聞き流していた時代がありました。そんなある日テレビに彼が! 今見返すとどう見てもそうは思えないのですが、「めっちゃかっこいい!」と、彼の顔に対して思ったのです。しかし曲よ! ここから私は歌詞の深さや遊びの大切さにのめり込んでいくわけです。
(本間涼子)
29
奥田民生
こちらは左で紹介した『愛のために』が収録されたアルバムです。このアルバムで初めて「聴き込めば聴きこむほど面白いアルバム」を知ったのです。音楽の聞き込み方を変えてくれた1枚です。私の体を流れている(多分)赤い血の半分は奥田民生です。
(本間涼子)
つけたいところに最速で筋肉をつける技術
岡田 隆 (著)
短時間、かつ自重で理想の体を手に入れる。そんな方法がわかりやすく解説されている本。岡田先生の肉体を見れば効果は一目瞭然。モデルがマッチョ29のコアラ小嵐であることもおすすめのポイント。この本で人生が変わるはず。ぜひ読んでみてください。
(成田健太郎)
歌舞伎座
ぜひ若いうちに古典に触れて欲しい。東京銀座にある歌舞伎座に足を運んでみてください。毎月20日間ほど開催されていて演目も違う。現在の歌舞伎は若者にも理解できるように色々工夫されています。歌舞伎の方から変化して私達のそばへ近づいてきているよう。私が観劇した演目は「羅生門」。
(紺野良子)
スプートニクの恋人
村上春樹
「わかってくれる人だけわかってくれたらいい」とハッキリ思っていた私が「誤解されることは避けようのないことかもしれないけれど、なるべくであればそれを防ぐ努力はしたい」という姿勢をちょっとは持った方が良いのかなと思った作品。
(本間涼子)
レッツ! 当事者研究1
べてるしあわせ研究所(著)
昔は精神分裂病、今は統合失調症と呼ばれ、精神科の治療の対象だった症状。浦川ベテルの家を舞台に、原因を自らが研究するというアプローチで、生きづらさから解放されていく。治すのではなく、どのように自分の足を引っ張る状態とつきあっていくのか? それは疾病に限らず、悩み多き高校生にも生かされるものだと気づかされた一冊。
(安河内敏)
エレファント・マン
デヴィッド・リンチ(監督)
中学生の時に親に連れて行かれた映画。暗くて怖くて、見終わった後の印象が全く良くなかった。中学生の自分には、障害や差別という重いテーマを消化しきれなかったのだ。でも、数年後「あれはやはり映画で扱ってこそ意味がある」と考えられるようになった。
(今堀浩)
虚数の情緒―中学生からの全方位独学法
吉田武
中学生以上を対象としているためとても読みやすく、学ぶことが楽しくなる独習書。数学は理論の先にある「美の世界」に本質があり、美に身を委ねる感性が必要である。それは絵画や音楽などの芸術にこそ見いだせる。また、虚数の理解は宗教の世界観とも合致していると感じた。
(妹尾克利)
方上記
鴨長明(著)
ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。『方丈記』の冒頭にある有名な一節です。昨日と同じように見える川だけど、決して同じ水ではない。人間の体も外見上は昨日と変わらなくても、分子は昨日とは違う。ちゃんとした食べものを食べよう!
(吉田裕一)
プーと大人になった僕
マーク・フォースター(監督)
「変化」と聞くと「成長」という言葉を連想します。最近それを感じた作品が「プーと大人になった僕」です。子どもから大人へ。人は色々な経験を経て大人になっていきますが、得るものがあれば、何かを失うこともあります。生きていく中で忘れていってしまう大切なものを思い出させてくれる作品です。
(福田綱基)
しゃばけシリーズ
畠中恵(著)
畠中恵のファンタジー時代小説。時代は江戸。廻船薬種問屋の跡取り息子と妖(あやかし)たちの周囲で起こる様々な事件。誰も解けない謎を病弱な身体と聡(さと)い頭で解決していく若旦那の成長物語。
(鈴木恭子)
Changes
David Bowie
「時は私を変えるが、私は時に跡を残せない」という歌詞。YouTubeでは聴かないで。なぜならこの曲が収録されている Hunky Dory には僕のお気に入りの“Queen Bitch”も収録されているから。ぜひCDで。
(谷口学)
英国王のスピーチ
トム・フーパー (監督)
吃音症の英国王ジョージ6世アルバート。「国民の前に出たくない」と嘆く国王に対し、吃音を克服させるべく献身的に治療と訓練を繰り返す言語療法士ライオネルとの、友情を忠実に描いた実話です。最後のスピーチでは涙が出ます。
(石田愛実)