北星余市を紹介、生き方を考えるウェブマガジン
「余市産ワイン食堂ヨイッチーニ」オーナー
相馬慎悟
SHINGO SOMA
「余市には、ワイナリー、海、山があるのに、ワインと地元素材を合わせて楽しむ店がない!」これでは余市の魅力を発信できません。せっかくワインや地元食材を楽しみに余市に来ていただいた方は、さぞかし困っているだろうと考え、この問題を解決すべく、2015年8月にヨイッチーニは誕生しました。
オープンする前までは、「余市にそんな店つくってもすぐ閉店になるぞ」という声がたくさんありましたが、余市では初の「地元ワインと地元素材のマリアージュ」をコンセプトにしたお店のオープンを、北海道のメディア各社が報道・掲載してくださったために、すばらしいスタートを切ることができました。
決して有名なスタッフが居たわけではなく、普通の人間が地域の魅力を発信し、余市に来る方たちをおもてなしするお店を運営して人気が出れば、同じく余市の魅力を発信するお店が増えて、余市はきっとおもしろくなる! と、私たちは先発投手のように頑張ろうと走り続け、今は8年目を迎えています。今の余市には、ワインと食事を楽しむお店やBAR、ブーランジェリー、パティスリーなど、多くのお店が増えました。先発投手の役目も終わったと感じ、以前よりやりたかった「バール」業態へと移行していきました。
今のヨイッチーニの魅力は、「自社ワインぶどうでつくられたオリジナルワイン」と、同業者でも手に入りづらい「レア地元食材」のパスタやピザ、おつまみを合わせて楽しめる「新しい発見があるお店」という点がおもしろみだと思います。まずワインは、ドメーヌ・タカヒコ、ドメーヌ・モン、ランセッカ、山田堂など、登地区の人気醸造家を中心に、自社ぶどうのワインをつくってもらうことで、「余市の人気醸造家のワインがいつも飲める店」となり、地元食材を積極的に使い続けたため、レア食材も優先的に入荷できる体制があることも、大きな強みとなっています。「ディナーで余市を楽しみたい!」そのご要望に気楽な雰囲気でお応えする。そんなお店がヨイッチーニなのです。
文・写真:相馬慎悟
相馬慎悟 | Shingo Soma
「余市産ワイン食堂ヨイッチーニ」オーナー。2014年秋に、札幌から余市に移住。全くの素人から、ベテラン農家さんからアドバイスをいただきながらワイン用ぶどうを新植。長い飲食経験を活かしヨイッチーニを開店。