北星余市を紹介、生き方を考えるウェブマガジン
阿武山学園所属
山本周平
SHUHEI YAMAMOTO
このテーマで話をいただいたときに、今挑戦していることというのがパッと思いつかない。「挑戦」と認識して取り組んでいないことが要因だと思われる。ただ、振り返って見ると、色んなところで「挑戦」はしている。
高校受験のときは、「公立高校に受かれば自動二輪の免許を取らせてあげる」と親に言われ、公立高校を受験し合格した。「30パーセントで受かるだろう」と担任に言われていたので、入学してからはちゃんと授業を聞いて板書して、テスト一週間前からは勉強した。そうするとテストの点が今までの倍になった。勉強もやれば出来るという成功体験をすることとなる。成功体験は良いもので、次も同じように取り組むことに対して、最初よりエネルギーを他に使える。通学に関しては、元々学校に行くことに関しては苦にならなかったので、自分の義務として通学していた。休まず通学したことで皆勤賞になっていた。その結果で指定校推薦により大学に行くことが出来た。
中学生の頃には、自分が大学まで行くことや、テストで点が取れることに関して全く想像が出来ていなかったが、「挑戦」した結果が大学まで繋がっている。
大学は指定校推薦で行けたから行った程度の感覚で、入学当初は「やりたいこと」を目的に進学していない。大学では必要最低限の単位を取って卒業している。
ただ大学のとき、心理系のゼミに入ったことをきっかけに、現在の職業に繋がっていく。自分自身が福祉の業界で働くことも、大学入学のときには想像出来ていなかった。どんな仕事をしたいかも明確に決まってない中で、とりあえず大学に行けるから行った程度の感覚だった。
自分から進んで何かをしようといった前向きな「挑戦」はなく、気がつけばいつも結果的に「挑戦」していることが多い人生になっている。それはそれで自分の生き方として否定する気持ちがないので、「こういう生き方もありだろう」と振り返る。改めて振り返る機会をいただいたことに感謝して、話を終わらせたい。
文・写真:山本周平
山本周平 | Shuhei Yamamoto
大阪経済大学を卒業後、国立武蔵野学院養成所に第65期生として入所・卒業。卒業後大阪市立阿武山学園で勤め出し、5年通勤職員として働き、現在併立制の寮担当として勤務している。