静岡県立大学学生企画『わたしたちの北星余市展』 写真展&トークイベント会場のレポートです

2019.03.20 イベント

北星余市PTA東日本OB会

林田 真理子

HAYASHIDA MARIKO

  静岡県立大学の学生主催による『わたしたちの北星余市展』が、2月25日(月)から静岡市のグランシップで開催。トークセッションも行われた最終日の3月3日(日)には、私こと林田真理子(東京)、〝やまぴい〟こと山田充一さん(千葉)、〝たけぱぱ〟こと武原忠志さん(京都)そして地元静岡の浅田さん、淺賀さん、北池さんといったPTAメンバーが会場に出没しました。最初は「どんなイベントなんだろう?」とクエスチョンマークいっぱいの私でした。でも、とにかく題名がいいし、〜北海道に輝き続ける、日本の宝もの〜っていう副題にもワクワク感が掻き立てられます。


 まずは、主催者である学生さんたちを紹介させてください。

  写真左が、発案者で4年生の鴻野祐(こうの ゆう)さん。2年前に北星余市を訪問して以来、廃校の危機にあるこの学校のために何かしたいという想いをあたためていたとのこと。『わたしたちの北星余市展』というタイトルには「同じ時代を生きる若者として、日本からこの場所を失くしてはいけない。他人事ではない。」との想いを込めているのだとか。穏やかな風貌の内側に、アツいものを秘めているようです。その隣の4年生・鈴木美海(すずき みなみ)さんと、一番右の3年生・内記衣真里(ないき いまり)さんも、この1月に北星余市を訪れて、生徒や先生たちと交流を深めてくれました。内記さんは去年9月にも1週間滞在し、多様な生徒たちが力を合わせて学園祭の準備に取り組む姿に感銘を受けたそうです。写真には写っていませんが、1年生の田邉佳穂(たなべ かほ)さんも含めた4人がイベントの中心メンバーです。


 少し話しただけですが、みんな北星余市の魅力を多くの人に知らせようと、とっても頑張ってくれてるんだなっていうことが伝わって来ました。

 展示は写真の他に、強歩遠足で生徒たちが作ったクラス旗やのぼり、生徒会ノートやクラスノートなども。卒業式の送辞・答辞の原文に「通り一遍の文章じゃないと感激した」という来場者の声も聞かれました。とおるちゃん(田中亨先生)が出張明けに出勤したら机に貼ってあったという生徒たちからのメモが、長机いっぱいに!。「早く帰ってきてー」とか「大好き」とか。これ、泣けます。


 100枚ほどの写真たちが描き出すのは、生き生きと学び合う子どもたちの姿。その中に、褐色の肌の男の子を見つけて何だか嬉しくなりました。様々な経験や内面的な個性を持つ子どもたちが集まる北星余市ですが、肌や瞳の色、髪の色といった違いも認め合いながら成長し合える、これからもそんな場所であり続けてほしいと感じました。  

 トークセッションは、青砥恭さんと小野善郎さんの対談からスタート。


「北星余市は、日本社会の課題を受け止めながら、それを乗り越える大きな新しい価値を創り出す役割を果たしている。」(青砥さん)「子どもたちだけでなく、大人たちをも受け入れてくれる空気感は、半世紀をかけて培われてきた。」(小野さん)など、北星余市の特色を、論理的かつわかりやすい表現で伝えてくれました。

 

 続いて、田中亨先生と卒業生・坪島真也くんが、実体験にもとづく生トークをある時は真剣に、またある時は楽しげに披露。


 さらには、我らがたけぱぱが親ならではの視点から一人トーク。たけぱぱ、写真撮ってなくてごめんね(爽笑)。

 途中、司会の鴻野さんが会場からの意見や質問をばんばん求めてくるものだから、ドキドキ。でも、終始フランクで和やかな雰囲気でした。


 グループに分かれてのトークでも「写真に写る生徒たちの表情や文章は、偽りのない自分を出せていて感銘を受けた。自分自身はそれが出来てなかったのでは、と考えさせされた。」など、心に残る言葉が沢山聞かれました。


 エンディングでは津富宏先生も挨拶に立ち、「北星余市でつかんだ小さな光を、より大きな光にして、身近なところから増やしていってほしい。日本地図をそんな光で埋め尽くしてほしい。」と締め括りにふさわしく素敵なスピーチ。


 来場する前に抱えていたクエスチョンマークは、いつの間にか爽やかな感動に変わっていました。企画してくれた静岡県立大学の皆さん、本当に本当にありがとう。また、期間中会場に足を運んでくださった皆さんや、様々な形で支援してくださった皆さんに、私たちからも感謝を伝えたいと思います。

北星余市PTA東日本OB会より転載

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